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今回のドルチェ&ガッバーナの2027年春夏コレクションを見て、最初に感じたのは「おしゃれに正解を作りすぎなくてもいい」ということだった。祖母のジャケットにデニム、レースの服にカジュアルなトップス、レオパードに淡いピンク。普通なら別々に考えそうなアイテムが、一つのスタイルの中で自然に混ざっている。テーマは「ストラヴァガンツァ シチリアーナ」。シチリアの古い邸宅に残された衣服やレース、刺繍入りのリネン、家族に受け継がれてきたジュエリーなどから着想を得ている。今回は街でファッションの話をするときに出てきそうな疑問を並べながら、このコレクションの着こなしを考えてみたい。実際の街頭取材の発言を再現するのではなく、日常のコーディネートに置き換えたスタイリング相談として紹介する。
Q. レオパード柄に挑戦したいけれど、派手になりすぎない?
A. 柄の大きさより、合わせる色を先に決めてみるといい。レオパードはブラウンやブラックを含んでいることが多いので、同じ色をトップスや靴に少し取り入れると全体がまとまりやすい。例えば、レオパードのスカートなら黒のコンパクトなニットを合わせ、バッグも黒で統一する。これなら柄が主役になりながら、派手すぎる印象を避けられる。もう少しファッションを楽しみたいなら、今回のコレクションのようにパステルカラーを加える方法もある。淡いピンクやミントグリーンを合わせると、レオパードの強さが少し柔らかく見える。ただし、トップスとバッグと靴まで色を増やす必要はない。最初は柄のアイテム一つと、無地の服二つくらいの組み合わせから始めるのがおすすめだ。

Q. 祖母の服のようなツイードジャケットは、今着ると古く見えない?
A. ジャケット以外を現代的なアイテムに変えるのが一番簡単。ツイードジャケットに同素材のスカートを合わせると、どうしてもクラシカルな印象が強くなる。そこで、色落ちしたデニムやワイドパンツを合わせてみる。インナーはロゴのないTシャツ、足元はスニーカーやフラットシューズで十分だ。特に肩のラインがしっかりしたジャケットは、細身のパンツより少しゆとりのあるデニムのほうが今っぽく見えることもある。ドルチェ&ガッバーナの今回の提案も、過去の服をそのまま着るのではなく、別の時代のアイテムと混ぜることに意味がある。ヴィンテージ風の服を買うときも、完成されたセットアップとして考えるより、普段のパンツに合わせられるかを基準にしたい。
Q. レースのトップスは特別な日以外にも使える?
A. もちろん。むしろ普段着に混ぜるほうが、レースの繊細さが引き立つ場合もある。おすすめは、レースのブラウスに少し太めのデニムを合わせる方法。上半身に透け感や装飾があるので、ボトムスはシンプルなものを選ぶとバランスが取りやすい。インナーの色を変えるだけでも印象は変わる。肌に近い色ならレースの柄が自然に見え、黒なら少しモードな雰囲気になる。さらに、肌の露出が気になる場合は、薄手のカーディガンやジャケットを重ねればいい。今回のコレクションではランジェリーの要素も取り入れられているけれど、日常でそのまま再現する必要はない。見せる部分と隠す部分を自分で調整することが、無理なく取り入れるコツだと思う。
Q. 花柄のワンピースを甘く見せない方法は?
A. 靴を変えるだけでもかなり違う。大きなバラが描かれたティアードドレスなら、華奢なサンダルや小さなバッグを合わせるとロマンティックな雰囲気になる。一方、レザーブーツやボリュームを抑えたスニーカーを合わせれば、少し力の抜けたスタイルに変わる。春夏の外出なら、短丈のデニムジャケットを羽織るのもおすすめ。ワンピース自体に色や柄があるため、アウターまで華やかにする必要はない。ここで大切なのは、ドレスの色を小物で全部拾おうとしないこと。黒やブラウンの靴を一つ合わせるだけで、全体が落ち着く。花柄をかわいく着る日と、少し辛口に着る日を分けるのも楽しい。
Q. クロシェやブロケードなど、装飾の強い素材は何を見て選べばいい?
A. まずは表面の仕上がりと着心地を確認したい。クロシェは編み目の大きさが均一か、糸が引っ掛かりやすくないか。ブロケードやダマスク織のような生地なら、織り柄に奥行きがあるか、裏側の処理が丁寧かも見ておきたい。見た目に華やかな素材ほど、細かな仕上げの差がわかりやすい。特に立体的な花の装飾は、着用中に引っ掛けたり、保管時に型崩れしたりする可能性もあるので、手入れの方法まで確認しておくと安心だ。エトロの柄物は色彩やプリントの組み合わせに魅力がある一方、今回のドルチェ&ガッバーナは織りやレース、立体装飾など素材の表情にも重点が置かれている。柄だけでなく、触れたときの質感まで楽しめる服を選びたい。
Q. パーカーとレースを一緒に着るのは変じゃない?
A. むしろ、その違いを楽しむのが今回のコレクションに通じる考え方。レースのスカートにパーカーを合わせると、女性らしい雰囲気が少しカジュアルになり、普段の外出にも使いやすくなる。反対に、ツイードジャケットの中へコンパクトなフーディーを重ねる方法もある。注意したいのはフードの大きさ。厚みがありすぎるとジャケットの襟元が膨らみ、後ろ姿が重たく見えてしまう。薄手で身幅に少し余裕があるタイプなら、重ね着もしやすい。ドルガバ パーカーのようなアイテムをコーディネートに取り入れる場合も、単独でのデザインだけでなく、レースやデニムと組み合わせたときのバランスを考えてみたい。個人的には、パーカーの色を黒やグレーに抑えて、スカート側に柄や装飾を持たせる着方が取り入れやすいと思う。

Q. アクセサリーをたくさん重ねると、やりすぎに見えない?
A. 服装の装飾量によって調整するのが基本。今回のコレクションでは、家族に受け継がれてきた宝石やシャンデリアを思わせるジュエリーなど、華やかなアクセサリーも印象的だった。こうした雰囲気を普段の服に取り入れるなら、シンプルなシャツや黒いワンピースに大ぶりのイヤリングを合わせるところから始めるといい。逆に、レオパードや刺繍の入ったジャケットを着る日は、リングやブレスレットを控えめにしたほうが服のデザインが生きる。カメオ風のブローチや少し古びた質感のネックレスなど、ヴィンテージ感のある小物を一つだけ使うのも素敵だ。新品のアクセサリーと古い雰囲気のものを混ぜてもいい。全部を同じ年代のテイストに揃えないほうが、自然な個性が出る。
Q. 今回のコレクションから一着買うなら、何を優先する?
A. 私なら、最初にツイードジャケットかレースのトップスを検討する。理由は、デニムや無地のパンツなど、すでに持っている服と組み合わせやすいから。ファーコートや大胆なレオパードのドレスは魅力的だけれど、着る場面が限られる可能性もある。もちろん、華やかな服が好きで、普段から個性的なスタイルを楽しんでいる人なら、そうしたアイテムを選ぶ価値もある。グッチの装飾的なスタイルと比較すると、ドルチェ&ガッバーナはシチリアの文化や家族の記憶を背景に、レース、ランジェリー、テーラリング、アニマル柄を組み合わせるところが特徴的。プラダのようなミニマルな服を中心に着ている人には少し大胆に感じるかもしれないが、普段の服装に変化をつけたい人には面白い提案だと思う。
街で見かけるおしゃれな人に共通しているのは、必ずしも高価な服をたくさん持っていることではない。自分が好きなものを知っていて、違う雰囲気の服でもためらわずに組み合わせていることだと思う。今回のコレクションも、祖母のクローゼットにあった服をそのまま再現するというより、そこから好きなものを選び、自分の今の気分に合わせて着直すという考え方が面白い。レオパードを少しだけ取り入れる日があってもいいし、レースにパーカーを合わせる日があってもいい。毎回きれいにまとまったコーディネートを目指す必要はない。クローゼットの中で長い間出番がなかった服も、合わせる相手を変えれば、意外なほど新鮮に見えるかもしれない。
